自然エネルギーの限界

 

自然エネルギーと言えば、発電量の1割を担う水力発電と、誤差範囲の発電量を誇る、太陽光発電風力発電が有名です。電気は必要なときに必要な量が供給される必要がある。

太陽光は、まともに発電するのは正午前後の4時間程度で、夜間は全く発電しない。

風力発電は、風が吹かないと発電しない。

需要は昼にピークがありこれを10とすると、夜間に最小値5を示す。

そのため、太陽光と風力の発電量が0の時を考慮して、最低限必要な発電(ベースロード電源)5がある。どんなに自然エネルギーを増やしても日本においては半分が理論上限界である。

ベースロード電源は、原子力、石炭、流水力などがある。原子力が停止している以上、安い石炭を使うしか無い。輸入先も多い。CO2は出るが、最新の発電所は、諸外国と比べ圧倒的に効率がよい。 

 東京の電力が足りないのは、このベース電源である原子力発電所が再稼働できないため、不足した物と思われる。昼用のガスタービン発電があると思うが、燃料代と売買契約を考えると、不足分を他電力事業所から融通してもらう方がよいとの判断と思われる。

ちなみに、太陽光発電であれば、夏暑い日中に発電量は最大となり、需要と重なる。しかし、冬は天候の悪い日に需要が多くなると足りなくなる。そのため、悪天候時に発電する風力発電とのバランスが必要となる。当然、調整用にガスタービンも必要となる。

今後ベース電源が大きく減ることは無いにしても、家庭用蓄電池が大型化し手頃な値段になれば、揚水発電による需要調整の代わりとなる。